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2017年12月28日木曜日

心温まる年末の挨拶状

建築デザイン事務所の担当者から、年末の挨拶状をいただく。スタッフを褒めていただく言葉に心が温まる。



パレットフィロソフィーに書いている言葉。「大家族主義で経営する」尊敬する稲盛さんの言葉です。社員の数が増えることで、だんだん難しくなっていると感じている。そんな中で頂いた暖かい言葉だから、素直に嬉しい。この建築事務所も同じような空気感があって、おつきあいしていても、細やかな心遣いを感じる。いつもありがたいなと思う。

自分たちが心込めて作ったケーキを他と比べて点数つけられて、どうのこうのいう人にはなんの感情も湧かないが、年に数回でもきて頂いて、こうして言葉をかけてくれる人を大切にするお菓子作り、店作り、さらに業者さんとのおつきあいも含まれる、全て「人への思い」から繋がっていくと思っている。その思いをパレットスタッフは、素直にお客様にも向けていると思っている。

だからと言ってパーフェクトでもない。あの店この店で、びっくりするようなミスをしてお客様にご迷惑をおかけしている。寛容なお客様からの一つ一つの言葉から学び成長させて頂いていると思う。ありがたいことで、つくづく店は、お客様の育てて頂いていると思う。

先の見えない時代にあって、これからのケーキ屋さんは?と、懸命に考えても明快な答えは出ない。今よりもステージをあげたいなら、いまやるべきことをきちんとやり切ること。やり切ることで実りある一年が見えてくる。そんなメッセージをいただいたように思う。

2017年12月25日月曜日

クリスマスケーキを食べたい

小さい時に、家族で「わぁ〜」と、歓声をあげてケーキを囲んだのはいつのことやら?仕事に追われて顔見ることも少なかった父が、仕事を早く片付けてケーキを買ってきたんだと思う。バターで作っていないバターケーキのクリスマスケーキ。いまだと、食べられないような味わいと思うが、その当時は、天国に登るような甘美な世界に浸っていた。




平日に家族が揃って食事することが難しい家庭が多いと聞く。そうした時代背景も踏まえ、ケーキの果たす役割は、今はより大きくなっていると思う。東北の大震災以降その傾向は強くなっているように感じます。家族の笑顔が揃う時間を持つ、そこにケーキは特別感があって欠かせないものだと思う。




作ることに追われながらも、この一つ一つのケーキを囲む笑顔を思うと、美味しいに全力を尽くしたいと思う。クリスマスケーキを食べたい気持ちより、作りたい気持ちが勝っている。当たり前のようだけど、ようやく、クリスマスケーキを作りながら、そんな気持ちに浸ることができるようになった。年齢というより、パレット全体が、スタッフ一人一人の努力でステージをあげたことで感じる心の余裕だと思う。今年の店全体の空気感や、各店の日報から感じる。

過去の経験から、自分が一杯一杯の時は、良いものを作るどころか、必死で周りも自分も見えていない。目の前のことで精一杯。そういう意味で対比すると、今年のパレットは、大きく成長したと思う。そして、もっとクオリティーの高いクリスマスケーキを提供できる店に成長していけると感じる。

美味しいお菓子は、テクニックやブランドで作られるのではない、作る人の思いが美味しいケーキを作る。生クリームの鮮度を保つために厨房の温度を下げる、必ず氷を当てて作業をする。当たり前に全スタッフが意識していること。0.1度まで見ているわけではないが、温度管理の徹底と作ってからの時間を短くすることで鮮度が決まる。そんなことはこだわりではない、声をあげていうものでもない、当たり前で、忙しい中でも笑顔で仕事をするスタッフのプライドと思いに支えられている。

(Backup) フォロワーすくなぁ〜

教えてる学生から「ブログ、見つけたで」と、嬉しそうにいう。その次に「フォロワーすくなぁ」と、笑う。自分の書いているブログのフォロワー数を気にしたことがなかったので「どこで見れるん」と、学生に聞いてしまうずれ方。さらにこの学生、グーグルで「前田省三」で検索をかけて、過去の写真やアップされていること読んで「頑張ってるやん」と、学生なりの誉め言葉をいただく。

時代は「インスタ映え」を競う時代にあって、ブログを好んで見ることは少ないと思う。ましてや不定期で気分が乗った時にアップする程度のブログを見るのは、パレットに営業をかけよう、もしくは、パレットに応募しようかな?なんて、思う人ぐらいだろう。

話は変わるが、私はテレビの番組よりCMが好きだ。同じ目線で新聞広告のキャッチコピーを見るのも好きだ。今好きなのは浅野忠信が中学生に褒めてもらうCMを何回見ても笑ってしまう。新聞では、パイロット万年筆のCMが好きだ。



たった一人のいいねlがあれば本当はいいのかもしれない。学生たちに伝えても、このニュアンスはわかってもらえない。「広く浅くがええねん」と、豪語?する学生もいる。多分、ずっと薄っぺらいんだろうなと思うが、その人が選び決める人生にかける言葉はない。広く浅くより、若くても一つのことを深く掘り下げた人の方が面白いし、可能性を感じる。言い方を変えれば、自己信頼感を深めた人と思う。

タレントのフォロワー数は人気を表すが、パティシェとして、経営者として、フォロワーを少し意識して書いていこうと思う。少しの圧を自分でかける。

2017年12月11日月曜日

三雲小学校で、ものづくり講習

ものづくりマイスターとして、今年も三雲小学校で「ものづくりの魅力」講座(出前授業)を担当した。単純に、洋菓子製造を知り、体験し、職人の技や知識に触れて、興味関心を培う。

身近にある材料と道具を使ってのプロの味を作ると言うのは、結構難しい。この日はプリンを蒸し器で作る。作業は、簡単なんだけど、全部が同じようには仕上がらない。火力の問題や、鍋の密閉度、その日の気温湿度などに影響を受ける。当たり前といえば当たり前なのだが、授業を進めながら、いつもヒヤヒヤしている。



そんな難しさもものづくりの面白さなんだけど、ものを作るためには、そのための経験や知識が必要。小学生にはちっと難しい話だが、プリンを蒸し器で蒸している間に、事前に準備したブリュレをカラメリゼしたものと、醤油をかけたものとを試食してもらった。反応は様々だけど、経験するまでは想像もできなかったことが、経験することで、その経験を自分の言葉で話せるようになる。こうしたプロセスそのものがものづくり、自己表現する力になって行く。ここが大切なんだ!

おかし作りというと、作り方を学べば一人前になれるようなことを思っている人がほとんどだが、作れる技術習得はもちろん必要だがプロでやっていく上では当たり前の話で、ちょっと器用であれば誰でもできるとまで言える。しかし、それは、お菓子を作る作業ができる人です。


パティシェとして大切なのは感性なんだけど、例えば、醤油のかかったブリュレの後に食べるカラメリゼしたブリュレの美味しさにどれだけ心が動いたか?心が動いていないと、自分で作ったブリュレで人の心を動かすことはできmないのです。そこが、プロとして作り方よりも大事。だから、毎日朝昼晩と食べるご飯を一生懸命ちゃんと食べる。ぼんやり食べていると、パティシェになれないんだ。

小学生たちの笑顔で「ありがとうございました」授業は終わった。いつもながら教える側が、学ぶ事が多いです。