近江びわいちふなずしぱいの販売で、NHKから取材を受けた。質問してくることが、ちょっと違う。それぞれの放送する側の立ち位置が違うのかと思う。
歴史的に鮒ずしとは?
地域にとって、この商品は、どういった価値があるのですか?
今後は、この活動をどのように広めていくのですか?(これはよく聞かれる)
どれも即答できないような質問。そんな質問に答えながら、カメラが回って、ほぼ1時間超。早く終わったほうだと思う。そして、編集されて、ほんの数分になる。
いくつかのコメントで、使っていただいたのは「全体の味わい中で、ふなずしの役割が、(コク、香ばしさ、旨味)果たされている商品なんです」これは、うれしかった。その前に言ったのは、「鮒ずしを使ったと言うと、何かバツゲームのような食べ物になっている」と、いう部分はカットされていた。伝わるかどうかよりも、伝えたいことを、取り上げてくれたことが、うれしかった。
作り手の自己満足かもしれないが、幅広い年代の方に、食べていただけて、乳酸菌の旨味や独特の発酵臭はかすかにしか残せていないが、ふなの旨味は残せたと思う。
鮒ずしは、大好きな食べ物で、私は大切にした食文化と思っているし、広く多くの人に知っていただきたいと思っている。こうした伝統食材(地域資産)を活用した特産品開発は、微力だが、知っていただくことに何らかのプラスがあると思っている。これからも、地域密着NO1を目指すパレットで、ありたいと思います。
アドバンスのスィーツクラスで、苺とレモンのシブーストを作った。
プロの現場、そのままをやれば、見てる分には良いが、お客様にとっては、結構大変。シブーストは、そういう意味で作業が大変なのと、難易度が高い。
味わいは、その時々で変わるものと定義すると、様々な可能性のなかから最適を選択する能力を高めることが大切だと思っている。アドバンスクラスでは、難しいケーキを作れるようになったということより、自分の可能性を広げるきっかけになればと願っている。プロではないのだから、楽しむこと、そして、自分の可能性を感じる瞬間があれば良いと思っている。
お菓子作りに、「唯一の正解」があるように思っている人が多い。あえて言うなら、今の自分はこれが好みと言う程度のものだ。同じレシピで来年作っても、そのときの気持ちのありようで変わる。激しくせめぎあう味わいをイメージすれば、レモンを強くしたくなるか、メレンゲの分量を減らすかもしれない。。そんな自由なイメージに「唯一の正解」などない。
経営と同じ、確率を高めるために、これを選択するが、他にも方法がいっぱいある。それを踏まえて、愚直に、正確に同じ方法を続けていくと、ふっとひらめくものがある。人生も同じだ。