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2018年11月23日金曜日

作り立てのクリスマスケーキのために!

昨年から取り組んでいる「滋賀ギフト360°湖匣(えんこばこ)」の企画。滋賀県産の農作物を使った商品開発に取り組むといただける助成金に採択され、県の農政政策課からのご紹介で生産者を紹介いただいて商品開発を収穫に合わせて進めている。




昨年、B級品を分けて下さいとお願いして試作していた柿を、今年シーズンに入って注文をすると、今年から売らないことにしました。とのこと、仕方ないので、通常販売の2Lを発注。いつもの果実屋さんにサンプルと値段を確認するとはるかに安いし、モノもよい。産地直送も相手の生産者次第なのです。



助成金を出す滋賀県の思惑と現実、私どものような小さなケーキ屋で使う量が少ない加工業者は、相手にしていただけない。お取引がトントンと進み信頼関係を積み上げる生産者もいるが、本当に少数だなと感じています。愚痴ではなく、現実的に収穫期の忙しい時に「B級品」だけを、まとめて送るのは面倒なんだろうなと思います。人出が少ない中で、量も少なく、利益も望めない、結果お取引できないのかと思います。



パレットでも、作り立てのクリスマスケーキ製造のために、クリスマス期間(12/22~25)通常販売している商品の5%ほど販売をストップします。これは、面倒だからということではなく、厨房のキャパと人員の限界を超えるからです。

パレットと柿の生産者との意味合いは同じではないのですが、結果、お客様の満足感を失っているのは事実と思います。シンプルに、それを超えて「満足いただける作り立てのクリスマスケーキ」に、持てる力を集中したいと思います。

2018年11月11日日曜日

素直の練習

「素直に自分の気持ちを伝えるには、どうしたらいいのでしょうか?」と、いう質問に答える「なやみのとびら」という新聞記事。回答者の美村里江さんが、周囲の人をほめて「素直の練習」と、答えていた。



ずいぶん前になるが、シンクロナイズドスイミングの元日本代表監督の井村雅代さんが「素直は才能」と新聞のコラムに書いていたのを思い出した。「大事なのは、あきらめずに頑張ろうと素直に思える「心の才能」。これが無かったら、一流になることはまず無理です。シンクロに限らず、ほかの競技でも同じだと思う。」

人を採用するときの重要なポイントも「素直な人でないと伸びない、上司の指示にも従わない。会社に貢献することもない。」は、誰もがうなずく話。採用される立場の人もうなずくポイントだと思う。



が、しかし、そうじゃない人が多いなと思う。それを「譲れない」または「こだわり」とかいう。そういう自分も、たまに受ける、テレビや雑誌の取材で「シェフのこだわりはなんですか?」と、聞かれる。「こだわりなんかない、大切にしていることはある」と、素直に答えていない。最近は、さすがにそのこだわりを説明するのに時間が無駄だなと思って、そんなどうでもよいところにくいつかずに素直にライターさんの趣旨に沿って話すようにしているが、心の中ではいまだにそう思っている。



話を戻すと、美村さんは①伝える数をこなせ。②慣れてきたら、プラス一言を加える③周囲の人をほめる言葉を伝える④ポジティブな思いが湧いたら伝える。と、段階的で、具体的な素直の練習を書いていました。わかりやすく誰もが取り組めると、読みながら思いました。



つまり、日々の中にたくさんある人と人の関わりの中にある「ありがとう」=「感謝の気持ち」を素直に伝える。脳科学の本に、世の中の問題のほとんどは「関係性」が原因だ。と、書かれていた。で、あれば、ありがとうを伝えていると、目の前のほとんどの問題は解決する。素直の練習は、今の自分に必要だと納得した。感謝です。


2018年11月3日土曜日

医者が教える食事術 最強の教科書

今、話題の「体にいい」ことが書かれてある本を読んだ。題名が、とっても解りやすく、インパクトがあって買いたくなる。食に関連する本は、自分の仕事がお菓子作りということと合わせて、自分の食生活や健康に関連するということも含むので興味がある。



仕事の上では、100年以上食されている素材で、素材の味わいがわかる材料を使うことを創業以来貫いている。偉そうに言うことでもないと思っているが、貫けていることがよかったと思う。理由はシンプルだ。プロとして、自分の家族にも安心して食べてもらえるお菓子を作る。



「医学は日々進歩していて、昨日まで「いい」と言われていたことが「悪い」に変わることはしょっちゅうある。そういう時に、最も知的な態度は、人体メカニズムを前提に「冷静で正しい情報を得ること」と、書かれてあります。



お菓子作りにおいても、作りたいお菓子に合わせて材料を選び製法を考えるのだが、たまに、このレシピは、この製法で作る。みたいなことを言う人がいる。頭が固いというより冷静で知的な態度ではない。こうであらねばならないお菓子作りは極論すれば、可能性を自ら閉じてしまう。製法の選択においては、私は正解はないくらいの気持ちで素材と向き合うほうが良いと思っている。製法はいくつかあって、これが最善かなという選択の結果という考え方だ。



素材の選択でも同じだ。例えば、本の中に書かれてあるオリーブオイルが良いといっても、船便で運ばれてくるときの状況や、輸入業者さんの管理方法、買われた一般消費者の保存方法でも、変わってくるものだと思う。



そう考えると体に良い選択は、難しく考えるとピリピリしたものになっていく。ほんわりと、日々の食事を楽しむことがむしろ大事と思う。体に悪く、その結果が出るのに50年かかるようならば、まっいいか程度の話だと思う。巻末に「医学的に正しい食の教養を身に付けて、すぐに食事を変えてください」って書いてあるが、文中の説明「医学は日々進歩している」とは少し矛盾する。今はこれが最善ということと思う。