オフィシャルサイトリンク

パレット オフィシャルサイトへ

2014年12月7日日曜日

Thanks cardをもらった

7〜8年前に、社内での仕事の上で助けてもらったりしたら、ありがとうの気持ちをthanks cardに書いて渡すという事をやっていた。結局、口でいえばすむ、照れ臭い、面倒などなど、社員の言い分を聞いて終わった。

そのカードを、5年前に退職した社員からいただいた。

縁あって、滋賀県の長浜でケーキ屋さんを開業する事になった、いろいろなしんどいことを乗り越えて、ようやくのオープンを前に、お礼を言いたいと会社に遊びに来た。

その時は、楽しかったら良い、自分がしなくても誰かがやるだろう、自分の居場所を守るのに精一杯だった。などとその時の心情を話してくれた。本人がいうように、そんなに頑張っている社員ではなかった。

それが、今回自分の店をオープンするにあたり、たくさん教えてもらっていたということが分かったという。人それぞれ、気付きの時は様々だ。気付いたことを、わざわざ話にきてくれたのは、本当に嬉しいことだ。

積小為大と、いう言葉を思い出す。小さなことを積み重ねて、ある時こうして広がりを見せる。この人が、また同じようにコツコツと真面目にお菓子作りをして、そのお菓子や生き方に共感し、学んだ人が増えていく。そうしたつながりに感謝です。

2014年11月18日火曜日

夢ケーキプレゼントで、思うこと。

創業感謝フェアー 「おかげさんデー」のイベントで、夢ケーキプレゼントを実施しました。「家族が笑顔になるケーキ」のテーマで募集しました。実現可能なデザインとストーリーから、抽選で5名の方を選ばさせていただきました。


私は、スタッフが抽選する結果を聞くことになるのですが、当選された方の中に「結婚式を挙げていない両親にケーキをプレゼントしたい」という涙が出そうなストーリーの応募がありました。通常ではマジパンの載ったケーキのご注文を伺うことはしていないので、普通に店にこられても、お断りすることになる。それが、今回こうした企画に応募いただくことで、その要望に答えることができた。それは、とても嬉しかったことです。作ったパテシェの節津さんも楽しんで作ったようです。




じゃ、普段も対応したらいいじゃないかというお叱りをいただくことになります。ごもっともな話ですが、受けられない理由は、二つ。一つは、そうした熟練した技術を要するケーキを作れる職人さんと作れない職人さんがいるということ。オーダーをいただいたときに、作れる職人さんがいれば良いが、いつでもというわけではない。つまり提供する側の技術レベルが、お客様の信頼に値しないという判断です。


もう一つは、着色料などの添加物を使わないと作れないものであるということです。マーガリンやケーキホイップを使わないなど、自分たちの材料選びの基準である「安全安心100年素材」の考えにあっていない商品の提供は、私たちの店で作らなくても良いのでは?という考えです



今回の夢ケーキは、プレゼントということ、添加物を使うことを説明をした上での話です。普通やんといえば普通です。そして、普通は、人に言われることではなく、自分のために使う言葉だと思う。だから、こだわりというネガティブな言葉で言いたくない、自分たちにとっては普通に大切にしていることと言いたいのです。


2014年11月9日日曜日

なんで?は、二種類あるという話

機会があって、 二宮金次郎(尊徳)より7代目の子孫にあたる、中桐万里子氏のお話を聞く機会があった。テーマは、「つなごう明日の若者へ」 ~二宮金次郎からのメッセージ~



積小為大の話など、内容の濃いお話が続いた。印象に残ったのは、ヒントは相手が持っている。ヒントは現場にあるというお話。なんで ?には 二種類  ある。「怒りのなんで」と「観察のなんで」

妹のお風呂嫌いの話を例に説明されたのがわかりやすく、その光景が見えて笑ってしまう。


「なんで?」は五回繰り返さないと、本当の原因にたどり着かない。よく、見知らぬ相手にも思いやりや愛情を持てといわれる。しかし、私たちは、神様ではない。嫌いな相手でも、向き合うことができるのは、知ろうとすることだ。それが愛情。愛情の反対は、無関心だ。つまり愛情は関心を向けていくことだ。

そのために、あなたのエネルギーを使ってくださいと言われる。しかし、そのエネルギーを作ることを教えてくれない。知ることで生まれるエネルギーが、明日への力になる。ワクワク、ドキドキ、ハッピーな気持ち、ハッピーな気持ちが明日へのエネルギー。そのエネルギーは、それを知る場所で生まれる。「ただ見る」だけでは、ヒントもエネルギー生まれない。

「よく見る」は、プロセスを見ていくこと→心眼で見ること  この世のものはすべてプロセスがある。そこに存在している。プロセスから道が見えてくる。頑張っているのは自分だけではない。世の中は、大きなチームで動いている現実。そんなことに気づくことで、社会や自分たちを変えていける。二つのなんではそのきっかけになる。

日々の何気無いやりとりによくある、怒りのなんで?なんでこのくらいのことがわからへんのや?なんでこのくらいのことをやってくれへんのやろ?ではなくて、なんでわからないのやろ?なんで、やれへんのやろ?という眼で、相手を観察することで、自分自身の成長のきっかけと、目の前の課題の改善につながることが見える。意識して努力して行きたいと素直に思う。貴重なお話に感謝です。

2014年10月24日金曜日

おかげさんデーへの思い

10月3日は、パレットの創業記念日です。ですので、毎年10月になったら創業感謝記念フェアー「おかげさんデー」を、開催しています。若手パテシェがいちから自分のためにケーキを考え、作り、技量も経験も未熟な分も含め50%OFFの価格で販売しています。お祭りっていうことも含めてです。もう一つは、入社間もない新人パテシェの作る記念日ケーキを50%OFFで販売しました。

両方とも、パレットの若いパテシェをお客様に育てて頂きたいという企画意図です。これは、自分自身が独立して感じた「店はお客様に育てて頂いている」と、いう経験からの発想です。パレットは、滋賀にしかない店で、地域密着のケーキ屋さんです。

作りたてのケーキを販売するために、一店舗一厨房の店づくりということと合わせて、パテシェを育てることが必須です。育っていくために必要なのは、お客様の笑顔です。自分の作るお菓子がお客様の笑顔に繋がって行くと感じると、職人は成長します。結果、3年目までの定着率は90%を超える。

成長を感じられた時は実に嬉しい。以前できなかったことができた。さらにうまくできた。我慢が必要な場面で我慢できた。最後まで諦めなかった。責任や使命に忠実でいられた。他人を思いやることができた。優しく冷静でいられた。今いる場所から一歩前へふみだす。

勇気と弱気で揺れる自分を、一歩前へ踏み出せたときにきっと素晴らしい何かを得ることができる。そうして人は成長して行くのだと思います。お陰さまの気持ちで、パレットも成長していきたいと思います。

2014年10月18日土曜日

今年入社の新人達が、1日バースデーケーキを作る。

おかげさんデーでのイベントとして、今年4月に入社した新人達を鍛えるために、1台15分でバースデーケーキを仕上げる。丸一日かけ8時間32台を仕上げる。新人の練習台になっていただくので、価格は通常の半額です。


新人が、それだけのケーキを仕上げるチャンスはない。クリスマスなどの繁忙時でもスピードがないので箱入れや飾り付けに回される。仕方ない話だ。でも、新人もケーキを作りたいと思う。これも当たり前の話。


この日のために新人達は、入社してから、懸命に練習して社内技術検定をパスしなければいけない。パスしなければ、ケーキにに触らせることもない。厳しいことではない、当たり前のことだ。


お渡しするケーキに新人達の手書きのメッセージをつけている。まだ、パテシェとしてはよちよち歩きの赤ん坊だけども、ケーキへの思いはある。そんな思いをMessageにしてつけている。


時代がどんなに早くなっても、職人の育つスピードは昔と変わらない。ちょっとでも上手くなる努力を続けよう。特別な練習でなくていい、たとえありふれた練習としても、それを誰もできないレベルでやり切るんだ。そんな時間の積み重ねが自分を信じる力になる。それが逆境を乗り越え、現実を突き抜ける力になる。


2014年10月5日日曜日

武生(たけふ)のお土産

今は、市町村合併で越前市となった故郷武生。ご出身は?と、聞かれれば「武生です」と、答える。現在でもJRの駅名にも使われている事もあって、臆することなく使っている。いずれ、相手を見ながら、使い分けることになるのだろう。



そんな武生で見つけた、小さい頃食べた懐かしいおやつ「満照豆」炒った大豆を、砂糖の結晶化でくっつけた素朴なお菓子。食べれば、大豆の香ばしい味と砂糖が口の中で溶けて行く。鼻を抜けていく、炒った豆の香り。こうした、大豆を使った昔ながらのお菓子が、武生では多くみられる。

1世紀近くの時間を越えて、食されているようだ。国産原料か?遺伝子操作は行われていないのか?など、言いだせばきりがないが、素朴で力強い味わいだから、時間を超えて喜んでいただけるお菓子なんだと思う。そういう時間を超えて愛されるお菓子を、作っていきたいなと満照豆をガリガリ食べながら思うのでした。

2014年9月27日土曜日

定番商品を磨く

社員研修で、名古屋のカフェ・タナカさんに伺った。まず、田中千尋シェフの目力に圧倒された。仕事への姿勢や生き方が現れているんだろうなと思う。昼ご飯どきだったので、ガレットやスパゲッティをいただいた。

創業50年の人気商品「ナポリタン」をいただく。優しい甘口のバランスの取れた美味しさは記憶に残る味わい。食後にデザートをシェフの計らいで、好きなケーキをいただいた。私は、人気NO1のモンブランをいただく。しっかり火が通ったダックワーズとシュクセに、乳脂肪40%以上ある生クリームに、モンブランクリームの組み合わせ。穏やかな気分に浸れる美味しさでした。


他のスタッフが頼んだ「ミモザ」花の名前が付いているレモンクリームとプラリネのお菓子が、印象に残った。女性ならではの味わいとバランス。ナポリタンもミモザも磨き込まれた定番の味と感じる。


食に定番はない。でも、真実はあります。それは、自然の中にあります。世界のベストレストラン50に5年連続選ばれる、料理家で、南青山「NARISAWA」のオーナー シェフ 成澤由浩さんの言葉です。


パレットでも、定番を磨くことを考えている。それは、素材の力を最大限に引き出すこと。それが成澤さんのおっしゃる真実なのかと思う。カフェ・タナカさんの定番の美味しい味わいは、そうしたことを教えていただいていると感じます。スタッフの笑顔とともに感謝です。


Segway セグウエイに乗ってきた

社員研修で、中部国際空港に行って、セグウエイに乗ってきました。近未来体験?と、いうほどでもないが、新しい感覚での乗り物で面白くあっという間の時間でした。


社員研修の目的は、共有共感を通じての人間関係を深めることにある。仕事の上だけでは話せない何気無いコミュニケーションを通じて、その人を三次元的に感じる。当たり前の話なのだが、ともすると二次元的、平面的に捉えてしまう。信頼関係を作っていく上で、この感覚は、とても大切と考えるからです。


スーパーのレジで、素晴らしい仕事をする人が、最後に「ありがとうございました」の言葉とともに、次のお客様に顔が向いているコンマ何秒かで、全てを失う。会社の中でも、平気で同じようなことをしている人がいる。その原因の一つに、人を表面的に見てしまう習慣や、意味のある仕事を作業にしてしまっている考えや心の習慣があるのかと思う。


こうしたことは、教えるというより、感じて学ぶものなのだと思う。だから、会社として、社員の人間的成長を願い、こうした機会をたくさん作り、経験する事で、目指す店づくり、会社作りに近づけると思っている。


そんなことを頭で思いながら、体はセグウエイを乗り回しながら感じる快感に、はしゃいでしまう、そういう自分に笑ってしまう。

2014年9月14日日曜日

山形から、洋梨が届く


毎年この時期、山形の伊藤農園さんから完熟した洋梨が届く。今回届いたのは、バートレットという品種で、白ワインでコンポートして「洋梨の王様」という、ちょっと贅沢なショートケーキに仕上げます。




スタッフから「試作の味わいワイン強くないですか・・・・?」と、不安げな顔。使ったワインは、辛口のシャルドネ種白ワイン。このくらいがシャキッとして好きやけど、子供にはやはり強いかな?と、迷う。短大での授業でも「酔っ払った」と、顔を真っ赤にして言う学生がいる。短大は作ってすぐ試食だから、店とは違って、アルコールはまだ揮発していない。付いたあだ名が「アル中先生」


微妙な味わいの調整をレシピに落として行く。糖度を4度あげて、ワインの使用量を40%減らした。洋梨の完熟度合いによって変わって行くコンポート作業だ。


フレッシュの洋梨と缶詰の差をわかる人はどのくらいいるのだろうといつも疑問に思う。以前も、東京のケーキ屋さんで、この季節限定の洋梨のタルトに長蛇の列。オープンキッチンに見える洋梨の缶詰。「年中いけるやん、なんで季節限定なん?」そして思う、コンポートした洋梨とコンポートした缶詰の洋梨の違いがわかる人はどれだけいるのだろう?違いは香りと酸味、繊維質の食感だ。


難しい話は厨房の中だけの話。届いた洋梨は、伊藤農園さんに、完熟に調整いただいている。毎年メールで今年の生育状況などを聴くと、「命」を頂いていると思う。食は命を頂く、人は大きな生態系の一部で生かされていることを、忘れてお菓子作りをしてはいけないと思う。その年その年の洋梨を、最大限に美味しいケーキに仕上げたい。今年の「洋梨の王様」を、是非とも、味わっていただきたいです。

お客様からのありがとう

草津エイスクエアショップは、営業終了時間が遅いので、ミーティングを、早朝から行うことにしている。進行する中村マネージャーの大事にしているノートに、昨年、お客様からいただいたというお礼状が挟まれてあった。



経緯を聴くと「昨年の創業感謝フェアーおかげさんデーでのイベント「夢ケーキプレゼント」で、お渡しの日に私がおやすみをいただいていたので、手紙を書いて一緒に渡してもらったんです。そしたら、その子から、お礼状を直接店にきて、渡してもらえたんです。めちゃめちゃ嬉しくて、その手紙を毎日見れるようにと、このノートの表紙のところに挟んでいるんです」と、笑顔で話してくれた。

「夢ケーキプレゼント」は、大々的な取り組みとして告知しているわけではなく、ずっと来店いただいているパレットファンへのささやかな感謝として、ポイントカードをお持ちのお客様にお知らせをしています。今年で4年目になるイベントです。

「小さい時から、パレットのケーキで誕生日を祝ってもらっていました」と、いうスタッフが何人かいる。今年、応募してきた社員にもいる。中学生の時の職場体験でパレットに来た人もスタッフとして今働いている。大学での教え子も、スタッフとして働いていただけている。小さなご縁だったと思うが、そんなご縁がつながり、今のパレットを支えていただいている。

手紙を渡し、お礼の手紙を頂く。そんなささやかなご縁に、一生の宝となるような無限の力を頂く。お菓子作りを仕事としてよかったなと思える、感謝の気持ちに満たされる。中村マネージャーの笑顔がそれを教えてくれる。彼女は今年、一級菓子技能士の国家試験にチャレンジする年になった。

2014年8月4日月曜日

食習慣=人が良くなる習慣

大津青年会議所の事業「大津っ子お仕事夢タウン」にボランティアで参加、協力させてもらった。「パテシェになるには」と、いうテーマで、ブースを担当し、パテシェの話とプリンの試食をしていただいた。

試食は、プリンの語源である「蒸し焼き」した本物のプリンと、凝固剤を入れて固めたプリンを食べていただき、蒸し焼きした本物のプリンを当てていただく試食。次に、プリンから派生した、ブリュレを、カラメルソースと、醤油をかけて試食。先入観を持たずに、すっと味を感じるパテシェとして最も大切な味の感性について理解いただいた。

パテシェに大切な三つの力  ❶基礎体力❷基本学力❸味覚を感じとる人間力
食という漢字は、「人」を「良く」と書く。食習慣を正すという話は、人を良くする習慣を正しくするという意味になる。その習慣が、パテシェとして仕事を続ける力に影響する。パテシェに必要な味覚を感じ取る人間力は、小さい時からの食習慣に影響を受ける。さらに、それは、人間関係能力にも影響する。人間関係がうまく行かない人は、案外こうした小さなところから、ちょっとずつずれているのかと思う。本人にとっては、わずかなズレと思っているのかもしれないが、実は、その人が思っている以上に、食のプロになるには、問題が多いように思う。

五分もしないうちに誘惑に負ける人が、一時間後どうなるかを知ることはない。だから、有る意味で食習慣を正すことのできない人は、食習慣のなんたるかを知らないのだ。彼らは、常に自分に負けることで、自分を甘やかしてきたと思う。その甘えが、プロのパテシェになった時に、同じように、いろんな言い訳をして、自分を正当化しているように見える。

パテシェの世界だけが、特別厳しく、人並み以上の努力を求められることはないと思っている。どのプロも同じだと思う。子供達に向けたイベントなのに、その親に向かって、熱くなってしまう。そして、感じる親は「どきっとした」と、笑いながら話してくれた。その笑顔に救われる。人を良くする習慣は、自分自身にそのまま言える。イベントを通じて学び、反省と感謝です。




2014年7月19日土曜日

賞味期限表示見直しに思う。

  まだ食べられる食品が廃棄される「食品ロス」を減らすため、賞味期限を見直す動きが広がっている。食品メーカー各社が、期限延長のための技術開発に取り組んでいるほか、食品ロスの一因ともいわれる流通業界の慣習を見直す動きも出ている。

先日、会社の食堂にある食器棚に以前バーベキューに使った残りのおにぎり海苔があった。賞味期限が切れてから、一年半経過している。しかし、中身は、大丈夫そうだった。食べてみて食べられるかどうかの判断は、自分でするもの。基本自己責任と思っている。理由は、自分の命や健康は、自分で守る。自信があるとかそういう問題ではない。まずは、自分の命や健康を考える時に主体的でありたいということ。その上で、国の法律で決められたルールとしての賞味期限設定があると思っている。

小さい時、明治生まれの祖母が、作ってくれた豆腐の味噌汁。豆腐が酸っぱくてびっくりしたら「大丈夫や」の一言。ふーんと思って食べたが、そんなに美味しいものではなかった。しかし身体は問題なかったので、食べようと思ったら食べられるんやなと、変な自信を持った。それ以降も、本当に賞味期限とかそういうレベルでは判断できない、自家製食品ではきわどいものを食べさせられた。

自家製の味噌、醤油、ほうじ茶、梅干し、梅酒、マムシ酒、蛇の燻製、合わせ柿、吊るし柿、かき餅、へしこなど、思い出せば、年間を通じて、たくさんの自家製自然食品を食べていた。祖母でしか作れない美味しいものもあったし、二度と食べたくないようなものもあった。おかげで、自分の身体を使って判断できるようになった。パテシェとしての味を感じる力は、祖母のおかげだと感謝している。

話はそれたが、賞味期限表示の変更の動きは、ロスを減らす意味で良いことと思うし、消費者の主体的な判断が求められ、法律がないと判断できない、表示がないと判断できない消費者を増やしてはいけないと思う。

2014年7月12日土曜日

来春新人採用が、順調!

来春採用が、今年は順調な滑り出し。この調子で、採用人数を確保したいなと思う。

内定を出す基準は、パートナーシップがあるかということ。では、このパートナーシップとは何か?と、聞かれると、説明が難しい。近似値的な言葉で、共有共感能力、相互依存関係能力、信用信頼関係構築能力となる。脳科学的に言えば、空間認知能力、平たく言えば、空気が読める人。今、この瞬間、何が重要かを共有できて、ともに行動できる人です。さらに、このパートナーシップの言葉に含まれるのは、主体的、素直、誠実、思いやり、感謝、約束を守る、責任感、正義感など、人として正しいことをちゃんと持っているかということ。

これを質問にすると、物心のついた時には、何をすることが本当に好きで、何が上手だったか?
小学校、中学校、高校と同じ質問をする。依存、自立、相互依存のどのパターンなのかがわかる。受動的で、依存タイプの人は、想像力、創意工夫、先見の明を持って顧客に仕えようとしない。

話を飛躍させると、幸せな人は、何が起ころうと幸せで、不幸せな人はいつでも不幸せだ。ゼロリスクはない。何一つ確実なものはない。そう考えて生きて行く。私は運が悪い、私は不幸せという被害者意識をもったままでいては、将来を逃してしまうのだ、それを面接の場で感じると、一緒に良い仕事をするのは難しいと感じてしまう。

表現が妥当かどうかはともかくとして、面接では、この会社に入りたいという欲求表現ではなく、この会社を愛しているという愛情表現がよいとおもう。愛は動詞 愛とは行動である。つまり自己犠牲(自己成長のための継続した努力)を払い自分の能力を提供することをいといません。と、その思いをスパッと言い切ってくれる、もしくは態度で示してくれると、一気に信頼感は増す。面接は、初対面の人を信頼できるかという話だ。

そして、思う。人は本気で理解しようと努力すれば、ほとんどの場合、意見が一致する。

2014年7月4日金曜日

新人達が研修を終えて、厨房に立つ。

今年入社の新人達が、3ヶ月の研修を終えて、晴れて、厨房に初々しく、清々しい白色のコック服姿で立った。



今年の新人研修は、パレットフィロソフィーに加え、七つの習慣を使って行った。加えて、ビジュアルにPowerPointを活用して、行った。


最終の日に、研修を受けた新人から、「(来年の新人のために)この研修は続けてください。」というような感想があった。15週続けての研修で、しんどい時もあっただろうと思うが、そういう積み重ねで、写真のような笑顔になったのかと思う。


何れにせよ、楽しく、日々成長して行って欲しいと思う。新人の笑顔に癒される。感謝です。

2014年7月1日火曜日

社内技術検定で思う



社内技術検定を実施した。これは、新人からそれぞれ、テーマを決めて三年がかりでクリアーして行くスキルアップの仕組みです。今回は、二年目の人たちの「ビスキュィアラキュィエール」指示された作業を、できるかどうかということです。生地合わせ、絞り、焼き上がりまでを見てチェックします。


ほぼ満点で、クリアーする人もいるし、ギリギリの人もいる。何れにせよ、全ては、お客様の笑顔に通じる基本的なところです。


こうした社内検定の仕組み作りは、簡単に出来上がったものではない。試行錯誤、紆余曲折して、今の形になった。コンテストなどに興味がある人なら、それで良いのだが、割合は10%程度。要するに、残り90%の人たちのモチベーションを上げて行くための仕組みだ。


社員教育では、どこのケーキ屋さんも工夫をしていると思う。これが良いというものではない。さらに、仕組みの問題より、その仕組みを使う側の問題があるように思う。パレットでも、その点のパラダイムシフトに時間がかかった。もっと言えば、私自身のパラダイムシフトに時間がかかったということだ。変えてくれたのは、ともに働くスタッフの笑顔だ。感謝です。

2014年6月12日木曜日

林先生の話に、納得する

テレビの料理番組などで活躍する林裕人先生と、洋菓子協会の懇親会の席で、同じテーブルになった。笑いを取る切れ味は、相変わらず冴えてる。

たまたま、本当に辻学園で先生していた時の話になった。「生徒をその気にせなあかん。お菓子の職人さんは、難しいこと言って、お前らには、でけへんのや!みたいな勢いで、やるから、生徒はもう無理って思ってしまう。教えることより、その気にさせなあかん」

丁寧に、なんでこうなるんやということを知らないより知っている方が、成功の確率を高めるからと、理論を交えて説明をしている。学生にとっては、難しいといえば、難しいだろうな。遠い将来のことも大切だが、まずは、今、その気にさせなあかんなと、先生の話を聞きながら思う。

せっかくやし、写真を撮ろうと言って、一枚目。ハヤシ先生は、瞬間に満面笑顔。素人の私は、酔っ払いのおっさん。二枚目。意識して笑顔。口を閉じたぐらいで、意識しすぎで無理がある。プロの笑顔なのか、持ってるものなのか?学ぶべきは、このチャラさだ。

    


2014年6月10日火曜日

高校生らしいスィーツ開発

市内の県立高校家庭科の生徒たちに、話をする機会をいただいた。依頼元は、滋賀県金融広報委員会。普段の私の暮らしとはご縁のないところだ。話を聞けば、高校生たちに、金融についての教育をスィーツ作りと合わせて、行いたいとのこと。

テーマがややこしそうだったが、こんな私で役に立つのならと気楽に引き受けた。お声をかけていただければ、ベストを尽くす。そして、思いとは裏腹に、いざ何を話そうと考え始めると、いつものように悶絶する。産みの苦しみ?子供を産んだことはないが、一般的に使われるので使う言葉。でも、今の気持ちを表すのに、近い言葉のように思う。

依頼を受けると、頭の中の何処かにテーマを置いておいて、それに関係する情報を詰め込めるだけ詰め込む。もういいってくらい詰め込む、悶絶するところだ。それから、情報を整理しそぎ落として行く。ここがいつも楽しいところ、すっと頭も心も軽くなる。

やれることはやったという自己満足のような達成感。生徒たち全員にというわけではないが、一生懸命、話を聞きながらメモする人がたくさんいた。何か一つでも、心に残る言葉があったらいいなと思う。もっと、欲を言うなら、この中からパテシェールになりたいっていう人が出たら嬉しい。話し終えて、どっと疲れたが、多くの学びをいただき感謝です。

2014年6月9日月曜日

新しい葉の色合いが綺麗

冬の間は、何の変化もない観葉植物が、この季節は、新しい葉を伸ばしている。健気に、生きているんだなと、微笑ましい気持ちになる。

この観葉植物は、テナントで入っている店の裏に捨てられていたもの。テナントさんの入れ替えで、大型ゴミになってしまったのを、なんかかわいそうだなと管理事務所にお断りを入れて持ち帰った。


持って帰った時は、少し弱っていたが、元気になっていく姿は、癒され元気になる。開店祝いで贈られた時は「わぁーありがとうございます」と、喜んでもらったのだろう。


そんなこともあったかなと、笑っているみたいに見えるは、妄想なのか?年取ったからか?何れにせよ、感謝です。

2014年6月7日土曜日

結構なお点前で。

久しぶりに、お茶会のお誘いを受けたので、行ってきた。場の空気から「あかん正客や・・・」何の準備もしてこなかったので、少し気が遠くなった。

お花を見て、心が和む。

掛け軸「薫風南自来」好きな言葉だ。

お釜は、これは?ひょうたん?

正客でお茶会の良し悪しが変わる。先生がいつも言っていた。「男さんは細かいこと気にしたらあかん、大きいお茶しなあかん」しかし、細かいことも大きいことも出て来ない、頭が真っ白。絶体絶命、笑うしかない。

先生が気を使って場が和む。さらに、正座に耐えられる15分を経過。足の感覚がなくなり、ひたいに汗。先生が笑って、その椅子をお使いくださいとのこと・・・・ありがたいが、正客が椅子では、場が締まらない。本当に、ごめんなさいの状態になってしまった。

それでも、畳の擦れる音、杓子から注がれる水の音、立ち上がるお茶の香り、それら一つ一つが心を清々しくしてくれる。お茶っていいな。この時間は何にも代えがたい静寂をもたらす。