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2017年2月26日日曜日

雪と遊ぶ

生まれが福井なので小さい時から、空と地上の区別のつかない雪だけの景色に慣れている。五木寛之さんの内灘夫人の冒頭に描かれている景色。今でも、美術展に行っても雪景色の絵を見ると引き込まれる。雪景色が好きとかではなく、そういう世界で育ったものが持つ強烈な思いのようなものだ。


学校まで4Kの道を徒歩で通っていた。雪が降ろうとそれは変わらない。車も通れないくらい雪が降ると、雪の中の一本道をみんなが並んで歩いていく。周りは空も地上もない雪景色。ひたすら歩いて学校に通った。子供だったけど雪道はきつかった。


先日、この年齢になって初めて北海道にスノーボードに行った。福井の湿った雪とは違ってカラッとしたパウダースノー。もうそろそろスノーボードも卒業かなと思っていたが、これはとても贅沢なおっちゃんの遊びだった。小さな頃に雪山の中で遊んだ記憶が蘇る。単純にめっちゃ楽しい。


ホテルにロングステイしている年配の方。話を聞くと大阪から、この季節数ヶ月滞在して、朝一番のパウダーを数時間滑って終わるという。あとはホテルでゆっくり過ごす。奥さんも亡くなって独り身だから気楽だと笑う。こんな生き方もありなんだなと、くそまじめに雪と向き合っていた自分がおかしくなった。外国の人が圧倒的に多い北海道のスキー場で新たな気付きでした。感謝です。