平日に家族が揃って食事することが難しい家庭が多いと聞く。そうした時代背景も踏まえ、ケーキの果たす役割は、今はより大きくなっていると思う。東北の大震災以降その傾向は強くなっているように感じます。家族の笑顔が揃う時間を持つ、そこにケーキは特別感があって欠かせないものだと思う。
作ることに追われながらも、この一つ一つのケーキを囲む笑顔を思うと、美味しいに全力を尽くしたいと思う。クリスマスケーキを食べたい気持ちより、作りたい気持ちが勝っている。当たり前のようだけど、ようやく、クリスマスケーキを作りながら、そんな気持ちに浸ることができるようになった。年齢というより、パレット全体が、スタッフ一人一人の努力でステージをあげたことで感じる心の余裕だと思う。今年の店全体の空気感や、各店の日報から感じる。
過去の経験から、自分が一杯一杯の時は、良いものを作るどころか、必死で周りも自分も見えていない。目の前のことで精一杯。そういう意味で対比すると、今年のパレットは、大きく成長したと思う。そして、もっとクオリティーの高いクリスマスケーキを提供できる店に成長していけると感じる。
美味しいお菓子は、テクニックやブランドで作られるのではない、作る人の思いが美味しいケーキを作る。生クリームの鮮度を保つために厨房の温度を下げる、必ず氷を当てて作業をする。当たり前に全スタッフが意識していること。0.1度まで見ているわけではないが、温度管理の徹底と作ってからの時間を短くすることで鮮度が決まる。そんなことはこだわりではない、声をあげていうものでもない、当たり前で、忙しい中でも笑顔で仕事をするスタッフのプライドと思いに支えられている。
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