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2009年11月2日月曜日

リンゴのタルト

この間の大学の授業で、リンゴのタルトを作りました。授業プログラムを話し合う学科会議の席で「学生たちには大変だから、既製品のリンゴプレザーブと折り込んだ冷凍パイを使って時間内で実習を終わるようにしよう」という話もありました。
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改めて「本物の材料を使い、基本技術の習得を目指す」と、いう基本方針から、何を、この短大の製菓コースで教える必要があるのか?何を学んでほしいと思うか?と、考えると、時間がかかろうが粉からねってパイを折り込む。リンゴの皮をむいて、リンゴのコンポートを作る。その長い作業の中で、学生たちには、粉と塩と水でできるパイの香ばしい旨味。砂糖とリンゴの持つ力強い味わいと香りを経験してほしいと思う。それを知るだけで生涯にわたって語るべき学習の成果はあると思っている。

これを既製の冷凍パイとリンゴプレザーブで作ったのでは、学習の意味合いは、1/100以下になるのではと思う。お菓子の作り方なんて、今やどこでも手に入るし、器用な方なら、適当でも作ることはできると思う。しかし、学ぶべきは「作り方」という方法論ではないと思っている。学ぶべきは、本物のお菓子だけが持つ豊かな味わいを知ることと、思っている。リンゴを見て、それをイメージできることが学ぶべきことだと思う。
これはパレットで販売している紅玉林檎を使ったアップルパイです。
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本当は、タルトタタンを作りたかったのだが、さずがに時間が足らない。ちょっとアレンジして、リンゴのタルトに変更した。学生それぞれが楽しく作るタルトは、それぞれの楽しい味わいがあると思う。五感でそれを感じ取ってほしいと願います。上手に作ることより、美味しく作ることを大切にしてほしい。

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