いつものように職人的思考で、ものづくりに向かっていく。5品ほど考えて、市役所の人たちに試食していただくが、どれも美味しいがこれっていうものがない。からくれないのイメージで作った木苺のポルボロンは、なかなかの出来栄えだった。しかし、しっくりこない。
行き詰まった時に一旦リセットして、漂うように思考を解き放ち、お菓子のイメージを探る。近江神宮を歩いた時の森の涼やかな風と香り。これかなぁとひらめく。あとは、そのイメージに向かって、味わいを決め、材料を調整して、頭の中で試食する。
近江米を使ったサブレ。サクッと弾けるような食感。米の甘さと一緒に、近江神宮の森のイメージを味わいで表現する。ジンジャーとシナモンを重ねる。何枚も食べられる味に仕上げる。そんなことをレシピに落として新しい味わいが出来上がっていく。
お土産は、コース料理の最後に出てくるデザートと同じで、大津にきて良い思い出を家族や親しい友人と分かち合う時に食べていただくイメージ。ここで「あれ?」となっては元も子もない。素朴で力強く、わかりやすい美味しさで多くの人が笑顔になって欲しいと願う。地域密着のケーキ屋さんのできることをやっていく。
0 件のコメント:
コメントを投稿