パレットでは、卵アレルギーの方の誕生日ケーキを、ご注文をいただいてから作るようにしています。先日、そんなお客様からおしかりをいただいた。「プロが作るのに、このケーキはおいしくない」という内容でした。卵を使わないでふんわりしたケーキと、言われても…言い訳をたっぷりしたい心境でした。
ネットで製法特許をとっている卵を使わないスポンジケーキというのがあった。内容を見ると、乳化剤を使っている。アレルギーを持っている方に添加物は良いのか?素朴な疑問。で、何でこの程度のことで製法特許なんやろ?
ちゃんと向き合って、ちゃんと喜んでいただけるスポンジケーキを作ろうと思った。それも、添加物を使わずに、パレットのお菓子作りの根本を変えてはいけない。そんなルールを自ら決めて取り組んで、頭の中でレシピを考えながら、実際の試作でも七転八倒。スポンジにならない。おいしいだけの話ではない、製菓理論を分子レベルまで考える。本を読み調べる。メーカーの研究所に質問をする。
添加物を使わない柔らかいスポンジケーキが、ようやく出来た。ふんわりまではいかないが、味も普通のケーキと変わりない仕上がりです。スタッフも、この仕上がりなら、この間のお客様にも喜んでいただけると思います。と、言う。
このレシピで製法特許を取ろうと言う発想にはならない。できればご家庭で、子供のために、お母さんが作っていただければそれが一番だと思う。パレットのお菓子教室でも要望があれば教えてもよいと思う。材料も分けてあげてもよいと思う。素直に、困っている人のために、少しでも役に立てればそれでよいと思うのです。
0 件のコメント:
コメントを投稿