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2024年8月18日日曜日

「観光立国の正体」の筆者、山田桂一郎さんのセミナー

大津商工会議所主催で「観光立国の正体」の筆者、山田桂一郎さんのセミナーを受けました。名刺交換から、スマホでQRコード読み取ってください。と、紙の名刺を差し出す自分に違和感を感じてしまった。


観光の賑わいだけでは儲からない。地場商品が売れて地元にお金が落ちる。経済効果が上がっているかどうかもわかっていない。現状把握ができてくると、今がわかってくる。行く場所が見えてくる。平日のアウトレットは人がいない。賑わいを作っても儲かっていない。冷静に見ればわかること


ポジショニングを明確にすることが大事。手間暇かけて、今しかない、ここにしかない、これだけしかないという付加価値をつけて売る。勝ち負けから離れると、価値が見えてくる。とても印象に残る言葉でした。


ミシュラングリーンガイド格付け基準「美しい景観」つまり「また来たい」「また見たい」と思う景観を格付けしている。日々の商売でも同じ、稼ぐ仕組み=マーケティングの仕組みを作る。情報共有、現状認識をこまめにしないとマネージメントできない。いくらビックデーターを駆使しても、日常に使っていかないと動かない。

2024年8月12日月曜日

最終面接で教えて頂いた

最終面接選考での話です。
「尊敬する人は誰ですか?先ほどの話から、尊敬するのは「お母さん」と思いますが、お母さん以外でおられますか?」
「高校3年の時の担任の先生です。」
「あなたも私たち(面接する側)も両方が知っている人で尊敬する人をあげてください」
「大谷選手です」
「理由は?」
「野球への向き合い方が一生懸命、命懸けとまで思うからです。私もそういう生き方をしたいと思っています」

そんなやりとりで、ふと気になったので、質問を重ねました。
「先ほど、担任の先生という話がありましたが、その理由を教えていただけますか?」
「私の通っていた高校は、進学校で私は早くからパティシェになるために専門学校に行くと決めていました。しかし、クラスのみんなは、大学進学の話で、私一人が浮いていました。私にとっては少し辛い時間でした。そういう私をみて、担任の先生が心をかけてくださいました。本当にありがたく、助けていただきました。そんな人になろうと思いました」

別の場面で、「自分の特性を一言で言うとどんな人ですか?」と、聞きました。
「負けず嫌いです。自分に負けない人でありたいです」と、クリアに答えていただいた。

とても率直に自分の気持ちを言葉にできる人、核心を捉える感性が柔軟でしなやかで、的を得ていると思った。19歳なのに?どうして?
そんな疑問に、質問を重ねる。
「あなたのものの見方考え方は、お父さんお母さんどちらの影響が大きいですか?」
「お母さんが大きいと思います」と、にこりと笑う。仲の良い親子なんだろうと思った。

身の回りに起こるさまざまなことを、どのように受け止めて、どのように対応していくかは、その人の「ものの見方考え方の習慣」
19歳のこの人なりに、最終面接選考のこの状況で自分に問いかけ、懸命に考えて、自分の言葉で伝えていただける。「今」のこの人の一生懸命が伝わってくる。
面接をする側だけど、歳を重ねても、自分の「今」を捉えて、自分の思いを伝えていきたいと思った。教えていただいたと感じました。

就活の場で、全力で自分を守ろうとする人

滋賀短期大学生活学科の中にある製菓マイスターコースの非常勤講師として、学生たちを見ていて思った事です。今いる学生たちは、コロナの状況で・・・と、枕詞のように説明されるコロナZ世代の人たちです。

Z世代は、物心がつくころにはモバイル端末に触れ、SNSを通じて交流することが当たり前。また、社会貢献や環境、多様性といった教育もしっかり受けています。他者は他者、自分は自分として、「自分らしさ」を考え続ける世代。さらに、生まれたときから低成長時代・超高齢化社会であり、将来の重荷を悲観的に意識している世代。価値観は保守的、人との和や既存の社会秩序を重んじる傾向があります。波風を立てずにうまくやっていこうとする安定志向が見られます


チャットGPTの解説は理解できる。とても優しい子達です。一方で明らかに自然の中で生きていく動物の本能が麻痺している。つまり「アニマル的」ではなくなっています。これが、お菓子作りの仕事で生きていくために重要な「技能の習得」を自分都合を優先して勝手に困難にしている。



技能習得に時間がかかる人の「困難」を生み出す三つの習慣
①感情フィルターで受け止める習慣 苦手、好き嫌い、面倒、難しい、怖いと言うような自分が作り出す感情によって、自分が反応し保守的な「自分を守る行動」を選択する。
②損得勘定を中心に選択する習慣 選択の中心は、「自分にとって損か得か?」になる。
③自己中心の思い込み(小さい認知領域)で物事を捉える習慣 育った環境や過去の自分の失敗経験を引き合いに「できない理由」にする。自己保存本能が強く働き、自分を傷付けたくない。つまり失敗しないための最善策を考えている。成功と失敗は紙一重だから、一番ダメなのは「何も行動しない」ことだが、こう言う人の選択は、狭い認知領域の中での判断なので「できない理由」を盾にして「何もしない」ことのようです。

実話ですが、製菓コースを選択して入ってくる学生の中に「高校生まで母に包丁を使ってはいけないと言われて、使ったことがないです。」と、言う学生がいました。目の前の小さなリスクを回避することで、この人の持って生まれた大きな可能性を自ら失っている。尊敬する「稲盛和夫」は「小善大悪に似たり」と、フィロソフィーの中で一括しています。このルールを作った母親もだが、それを受け身で素直に守るこの人にも違和感を感じます。




お菓子づくりはアニマル的に没頭することで光が見える。言葉として定義すると「自分が作るお菓子で、他人を笑顔にする」
自分を守ることに全力を尽くす子たち。言い方を変えると、自分自身と全力で戦い力尽きる子たちです。こう言う人たちでも変わるきっかけは同じ、誰にでもある普通のことだと思う。自己対話(質と量)と身近な家族との対話(質と量)を意識して変えることです。そうした日々の土台には、共有できる価値観(フィロソフィー)が必要です。それは、損得の価値観を突き抜ける「人として正しい」「自分との約束は守る」「自分がされたら嬉しいことを他人にもする」同じ意味で、「自分がされたら嫌なことを他人にはしない」もっとわかりやすく言えば「落ちているゴミを拾う」です。わかりやすい価値観を貫く一貫性に、その人の生き様が見えるのです。そこに「信頼」が生まれ、関係性が育まれて、関係性の中で「人」が成長していく。

そんなに難しい話ではないと思っている自分に「どうして難しくないと思うの?」と問いかける今日この頃です。