オフィシャルサイトリンク

パレット オフィシャルサイトへ

2018年8月28日火曜日

「日本のワインで奇跡を起こす」を読んだ。

タイトルの本を読んだ。ワインが好きで、ちょっとした好奇心から、ワインエキスパートの試験を受けてみた。過去問やっていれば大丈夫かな程度で、過去問80点から90点取れていたので、ひょっとしたら合格するかな?程度での受験。



見たことも聞いたこともないような問題がたくさん出て、もっとちゃんとワインを勉強しなさいとあっさりと入り口を閉められた感じでした。確かに、昨日の晩御飯もちゃんと覚えていないし、芸能人の名前など顔がわかっても名前を思い出すのに一苦労レベルの記憶では、話にならないようです。



それでも、なんとなく覚えた知識でこの本を読むと、またまたワインの世界に引き込まれていく。山梨県勝沼にある中央葡萄酒株式会社の三澤茂計社長とその娘さんで、取締役栽培醸造責任者の三澤彩奈さんの書かれた本です。

ワインづくりへの思いがびしっと詰まっていて、同じモノづくりの目線で身が引き締まる。父親である社長から、入社の時にかけてもらった言葉が「地獄へようこそ」クオリティーの追及は終わりがないということを伝えられたとのこと。真摯なものづくりに向かう中での言葉だなと思います。



今、滋賀県からの助成金をいただいて、滋賀県でとれた果物を加工して製品に仕上げることに取り組んでいる。収穫が一時期に集中する、同じような量で入荷しない、糖度、PHが一定ではないので、その都度確認しながらの作業となる。経験値が必要なうえ、その持ち味を生かすのにもっともよい製品はなにかを考える。安易に、この冬から販売できたらと思っていたが、研究開発に一年では無理だということが分かった。



360°湖匣(えんこばこ)と、ギフトブランドを作った。滋賀と言えば琵琶湖、琵琶湖からぐるりと周りを見渡す(360°)と全部滋賀県。その滋賀県で小規模だがたくさんの生産者がおられ、その人たちとご縁があって、季節ごとに収穫される果物を使って製品に仕上げ、贈り物として小さなギフト箱(湖匣)に詰める。今しかない、ここにしかない、これだけしかない限定ギフト作りです。



ワイン造りの大変さと比較すると、自分の感じている苦労なんて知れている。素直に本を読んで元気をいただいた。滋賀の農作物で奇跡を起こすまでにはいかないが、笑顔になるお菓子を創れたらうれしい。地域になくてはならないケーキ屋になりたいなって思う。試行錯誤は続くが、辛抱強く製品化につなげていきたいと思います。




2018年8月13日月曜日

近江玄米粉を食する

新しい技術で開発された近江玄米粉の話を聴いた。質問しても、ほとんど健康食品の話。パティシェだから、材料としての話が聞きたいのに、話が前に進まない。玄米粉にこの人ははまっていて、気が付かないんだなと思った。


話を聴きながら、確かに玄米の臭みがなく、香ばしく、細かく滑らかな粒子に仕上がっている。渋みもなく材料としても魅力的だ。だから、1週間この玄米粉を、自分の体を使った実体験から素材を判断しようと思う。



劇的変化は期待していない。劇的変化のほうが不安を感じるタイプだ。大匙一杯15gくらいかな、いろんなものに混ぜて食してみた。体調に大きな変化はないが、調子は良い。




試作は「近江玄米バターケーキ」を作ってみた。香ばしい味わい、グルテンフリー、肌つるつる、便通もよくなるなどの効果が上乗せされたナチュラル手作りスィーツの誕生だ。深く考えることもなく、イメージ通りに香ばしく仕上がってきた。しゅっと決まるお菓子は売れる。ついでに、近江玄米カステラも作ろう!良い素材を使うという基本を外すことなく、美味しいに健康面でもプラス。お客様の笑顔につながればうれしい。微妙な調整を加えて、秋頃に販売を始めようと思う。


2018年8月12日日曜日

自家製へのこだわり

自宅で、日々の自分の体と心のメンテナンスも含め、自分の食べるものを自分で作ることをこまめに気が向いた時にやっている。ぬか漬け、梅酒、梅干しなど、小さい時の祖母の仕事を横で見ていたことと合わせ、ネットで調べてやってみる。


梅干しづくりを一人で全部やるのは、はじめてなので、塩度を落として失敗も嫌だなと妙なプライドが頭をもたげる。出来上がったものは塩辛くて、これは、食べられないと一年放置。主婦のスタッフから、塩抜きしたらいいんじゃないですか?と、新たな知恵をいただき。ほったらかしにしていた梅干を引っ張り出して塩抜き。

目指している梅干しの味は、記憶に残る祖母の作った梅干し。梅と紫蘇と塩で作るシンプルな梅干し。二年の月日を経て、塩抜きした梅干しは、しば漬け程度の塩度になったが、記憶に残る味に近かった。ほっとする旨味だ。体が欲している味と思った。メンテナンス効果が高い。

先日テレビで紹介されていたスィーツづくり。隠し味に黒コショウ、パルメザンチーズを、わからない程度に入れる。理解はできるが、それでどのような味わいを作ろうとしているのか?よくわからないパイナップルとチョコレートムースのケーキだった。

人それぞれの味の記憶があり、作り方がある。単純に私はシンプルで分かりやすく、素材の力を感じるお菓子が、心に残るおいしさと思っている。必要であれば、黒コショウも、パルメザンチーズも使う。

アイデアを具現化するときは、可能性を考えいろんな素材を詰め込んでいくが、仕上げていくときは、できるだけシンプルにしていく。デザインを洗練させていくのと同じで、いらないものをそぎ落としていくイメージ。結局、目指しているのは「祖母の梅干し」なのかなと、塩抜きした梅干を食べながら思うのでした。