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2017年6月18日日曜日

萬年筆の新聞広告に、ちょっと感動

何気ない新聞広告やテレビコマーシャルに、感動や感心することがよくある。一瞬通り過ぎていくようなものだが、そこに得心させるものがある。だから、いつも注意して見ている気がする。もともとテレビ番組より、CMが好きなのかもしれないなと、この頃思う。

話は変わるが、手作りケーキの仕事をしていて、この手作りは必要なのかと思うことがある。創業した頃、他のお店が作っていない似顔絵ケーキやキャラクターケーキを好きで作っていた。今は、どこのお店でもやっています。600円の追加料金に高い、安いという話。製作にかかる時間は、40分〜60分はかかる。手の込んだものは90分ほどかかる。人にもよるが、アルバイトの時給が900円、1000円のこの時代で、技術を持った菓子職人が30分の時間をかければ、追加料金は必要なんだが、市場ニーズと価格とあっていないと思う。つまり、手作りである必要はないと思う。

そんな結論から、パレットでは食品プリンターを導入してお客様のニーズに応えようと思う。そして、手作りであるべきところに集中しようと思うのです。時代が勢いよく変わる中で、大事にすべき点とそうでもない点は、分けて考える必要がある思うのです。合わせて、これからの時代に求められる菓子職人の付加価値についても同じと思うのです。

2017年6月10日土曜日

結婚します。

毎年、決算月の4月に退職する社員がいる。幸いなことに、退職される方は後のことを考え、ある日突然退職ということは少ない。4/1に新人が入ってきて、ちょっとなれて引き継ぎが終わる四月末退職になる。それが、当たり前で普通のことではないと思うが、パレットでは割と普通のこととなっている。


今年も一人、結婚して奈良に行く。とても頑張ってくれていた。どの場面でも全力で頑張る姿にこちらが助けられたことがたくさんあった。その人がいることで笑顔で元気になれる。


何気ない話に、家族の話がたくさん出てくる。愛情たっぷりに育ったんだと思う。小さい時、おじいちゃんにせがんで、両手を持ってブンブン回してもらっていたら、肩の関節が外れて救急病院へ行った。病院から帰ってきて、おじいちゃんがしょんぼりして何度も謝るので、笑ってしまった。

新入社員がどう育って行くのかは、いつものことながら全くわからない。会社として、できることにベストを尽くす。あとは、その人の持っている人間力なのかと思う。その人間力のベースに、家族からの愛情の量と質が決め手になるのかと、退職する社員を見ながら思った。5年という短い期間、もっと一緒に働きたかったな。感謝と幸せになってねとの願いを込めて、お疲れ様、ありがとうです。

日本一のショートケーキを作るプロジェクト

今期の経営計画に、日本一のショートケーキ作りというテーマを掲げ取り組んでいる。コンテストに応募して、勝った負けたではない。どこかの国の誰かにお墨付きをもらうでもない。ましてや芸能人に褒めてもらいたいのでもない。作り手の自己満足でもない。冷静に、緻密に、素材メーカーの協力を得て、自分たちの感性も総動員して、美味しいショートケーキを作って行くという熱き思いを持ったプロジェクトです。

思いつきのようなプロジェクトを、メーカーさんに話すとがっつり食いついてきてくれた。表からは見えないが、こうしたメーカーや業者さんの協力をいただける。例えばバターが不足するとなっても、メーカーさんは「何があってもパレットさんのバターは切らしません」と約束をしてくれる。涙が出るほどありがたく感謝している。そして、これがパレットの強みの1つと思う。


今回のプロジェクトテーマは夏のショートケーキ。製粉会社の製品企画責任者、乳業メーカーの製品開発経験のあるパレット担当の方の協力をいただいて、クリームより早く溶けるスポンジケーキを焼きあげ、そのスポンジにジャストフィットする生クリームを合わせる事に取り組んだ。いちごは、夏なので酸味が強く繊維も固い印象のイチゴを想定してポジションを合わせる。


理論で詰めていきながら試作を重ね、なんとなくのグレーな部分をなくして行く作業。根気がいるが、グレーな部分をなくして行くととてもスッキリとして強い味わいに変わって行く。グレーをなくすと強みになるのは、会社も同じ事だ。良い会社づくりが美味しいお菓子作りにつながって行く。プロジェクトを楽しみながら、こうした味わいを多くのお客様と一緒に楽しんでいただけたらと思います。そして、2週間後には秋のショートケーキの提案が予定されています。笑って心から感謝しつつ、夏のショートケーキの販売を始めます。