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2015年7月23日木曜日

おうみ未来塾の講師

草津市立玉川中学校にて、職業講話の講師。テーマ「パテシェの仕事」の切り口を、砂糖水、塩水、レモン水、普通の水道水の4つの水での官能評価から始めた。正確な人数は確認しなかったが、わからない生徒がいたようだ。


今の10代、20代では、10人に一人ぐらいの確率で味覚が狂っている人がいると聞く。普段濃い味のものを食している、もしくは偏った食事をしている、そんなことが原因のようです。

パテシェになって最初に直面する課題「手の使い方」いわゆる器用かどうかの話。次に、お菓子を作る上での、論理的な話を理解する「基本的な学力」分数計算や小数点計算ができないとか、漢字が読めないとかいうのは、その人の努力を待つしかない話だ。さらに「基本的な味覚」絶対音感と同じ意味の絶対味覚が必要になる。

手が器用だから、お菓子が好きだから、そんな理由でパテシェを目指す人が多いし、実際、専門学校を卒業すれば就職はそんなに難しい話ではない。しかし、この味覚は鍛えないといけないし、常に体調を整えることが必要だ。疲れていれば、濃い味わいを求めるからだ。小さい時からの食習慣が影響する。

パテシェとして楽しく成長するための絶対条件は「美味しいものを美味しい」と素直に感じる力があることだ。自分の好き嫌いの話ではない、その素材の旨みを感じ取る力だ。それは、高級食材で作られた美味しい料理を食べることではない、出汁という基本につながる素材の味を感じることで身につく。パテシェには関係なさそうな話だが、わかる人にはわかるし、わからない人にはわからない話だ。

そんな、憂いを持って話したが、小学生には受けたのだが、中学生には、テーマが少し暗かったなと反省。次は、もうちょっと工夫をしようと思う。

2015年7月13日月曜日

京都のビストロ スポンタネに行ってきた


おしいく元気の出る料理だった。素材の旨み、力を、引き出してここにまとめるのかと、食べながらワクワクウキウキして食べた。


以前内の営業担当だった人からのお誘い。今は、うちの担当を外れたが、付き合いは相変わらず残り、業者さんというよりなかの良い友達みたいなもの。そんな人から、頼みます。と、言われて、義理人情で生きてる前田として、その思いに応えたというところです。


その日は、シャンソン歌手京都出身のワサブローさんのミニコンサート、ギターの溝渕仁啓の伴奏で、10曲ほどを、距離1mぐらいのかぶりつきでマイクなしの声で聞いた。シャンソンも初めてだし、こうしたコンサートも初めての経験。うまく説明はできないが、かけがえのないしわせな時間だった。


さらに、その日初お披露目という襖絵をも見せてくれた。衝撃、背筋から脳天に突き抜けていく衝撃は、感動を越え脳髄に突き刺さった。そして、その絵を描いたキーヤン(木村英輝)さんがそこにいた。ちょっと怖そうな人だった。


谷岡オーナーシェフといろんな話をしながら、ふと野菜一つ一つに力あるのはなんで?と、素朴に質問したら、岩塩を持ってきて、これで茹でているだけ。素材が良ければ、それが一番美味しい。ずっと、素材を活かす。それで、やってきたと、優しく笑う。

様々な時間の流れのなかのタマタマの時間。そんな時間を楽しむことができて、多くの刺激を受けて、むくむくとものづくりへの思いが湧き上がる。私は、やはりお菓子にしてその思いを形にするしかできないとつくづく思う。そして、感謝です。