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2012年8月19日日曜日

NHK取材「近江びわいちふなずしぱい」

近江びわいちふなずしぱいの販売で、NHKから取材を受けた。質問してくることが、ちょっと違う。それぞれの放送する側の立ち位置が違うのかと思う。

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歴史的に鮒ずしとは?
地域にとって、この商品は、どういった価値があるのですか?
今後は、この活動をどのように広めていくのですか?(これはよく聞かれる)

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どれも即答できないような質問。そんな質問に答えながら、カメラが回って、ほぼ1時間超。早く終わったほうだと思う。そして、編集されて、ほんの数分になる。

いくつかのコメントで、使っていただいたのは「全体の味わい中で、ふなずしの役割が、(コク、香ばしさ、旨味)果たされている商品なんです」これは、うれしかった。その前に言ったのは、「鮒ずしを使ったと言うと、何かバツゲームのような食べ物になっている」と、いう部分はカットされていた。伝わるかどうかよりも、伝えたいことを、取り上げてくれたことが、うれしかった。

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作り手の自己満足かもしれないが、幅広い年代の方に、食べていただけて、乳酸菌の旨味や独特の発酵臭はかすかにしか残せていないが、ふなの旨味は残せたと思う。

鮒ずしは、大好きな食べ物で、私は大切にした食文化と思っているし、広く多くの人に知っていただきたいと思っている。こうした伝統食材(地域資産)を活用した特産品開発は、微力だが、知っていただくことに何らかのプラスがあると思っている。これからも、地域密着NO1を目指すパレットで、ありたいと思います。

2012年8月17日金曜日

KBS京都ラジオ生出演

KBS京都のラジオに生出演した。生放送と聞いて少々緊張。しかし、パーソナリティーの澤竹さんの見事な話しぶりに引き込まれて、すっかりリラックス。

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一緒に出た、行政書士・中島さんものりのりで、番組を楽しんでいる。異業種の集まるびわいち協議会で、中島さんは広報担当。さすがです。

私は、生まれ持った好奇心で、スタジオをきょろきょろ、「そんなに珍しいですか?」と、聞かれてしまう始末。

パーソナリティの澤竹さんの、ふなずしサブレの味わい表現「音域で言うと、高い音から低い音まで幅広く奥行きのある味わいで、美味しいですね」に、中島さんと言葉を失い感動。スタジオ内も、和らぎ盛り上がる。さすがプロだ。

好奇心もすっかり満たされて、わずかな時間ですが、とても楽しく記憶に残る時間でした。感謝です。

川端大臣に、買っていただいた。

浜大津にて開催されたB級グルメバトル会場にて、びわいちサブレの販売。川端大臣に、近江びわいちサブレを買っていただいた。
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滋賀県では、B級グルメのイベントがないから、やって欲しいと火をつけた川端大臣。期待以上の盛り上がりのイベントに、満足げだった。

大臣と一緒にいるSP3人が、なにやら違う空気感で、その緊張感が、大臣のオーラをさらに強めているのか?多くの人の注目を浴びる。SPの怖い顔と大臣の笑顔が対照的だ。

気さくに話していただけると、応援したくなる。人の情ですね。身近に出会えて感謝です。

2012年8月6日月曜日

製菓理論の期末試験

講師をしている、短大の期末試験。上は、90点以上の高得点もいれば、とほほと言うような点数の学生もいる。同じ時間を授業して、同じ話を聞いているはずなのに、この差は、なにからうまれるのやら?

「しあわせな人生」を、望むところは、まったく同じだと思うが、15回の授業時間で得たものの差は、果てしなく大きい。しあわせな人生は、寝ていたり、ぼぅーとしていても手に入れられないのだが、何をどう伝えたら気付くのか?

卒業した学生たちが口をそろえて言うのは、「あの時、先生の話をもっとちゃんと聞いておけばよかった」必要に迫られていない学生にとって、しわせな人生の話は、理解できなかったのかと思う。だって、充分しあわせなんだもん・・・って、思っているんでしょうね。

点数が悪いからと、別段気にしている様子もない。多分、それなりにしあわせなんだろう。そんな笑顔に、追いかけて説教することはできない。いつの日にか、気付くことを祈るだけだ。そして、伝え方をさらに考える非常勤講師でした。

2012年7月9日月曜日

プロの職人 中谷さんに感謝

膳所店の改装を、RaBaumの中谷さんにお願いしてた。中谷さんの娘が、パティシエの卵として、昨年入社してきたのがご縁だ。

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改装をお願いするときに、いろいろとお話をさせていただいた。改装のテーマは「美味しいものは変わらない」。中谷さんは、きょとんとした。

膳所店は、パレットスタートの店で、今でも、本当に多くのお客さまにかわいがって頂いてるお店です。店構えは「民家風」自分の住んでいた家を改装したそのままで、決しておしゃれな店ではない。スタッフいわく「魔女の宅急便に出てきそうな店ですよね」いいように取れば、かわいい店だが、とりようによっては、ぼろぼろって言うこと。

そんな良さ?を活かした改装という無茶な注文に、中谷さんはやわらかな笑顔とプロの技術を持って、答えていただいた。その気持ちに、頭が下がります。助けていただいたと感謝です。

私の祖父は、明治生まれの大工だった。小さいときから、大工道具が身近にあったので、祖父の横で、鳥小屋や本棚、思いついたものを手当たり次第に自分で作っていた。作るのを楽しんでいた。そんなときの楽しさを、中谷さんを見ていたら思い出した。理由は、わからないが、時間を越えて、祖父の笑顔を見たような気がした。

時間の連鎖の中で、こうした人の連鎖がある。そして、感謝の気持ちを、お客さまにつなげていきたい。

新人山本佳那子のデビュー

4月1日に入社の新人山本、様々な技術検定をパスして、コック服に昇進しました。端から見ると大変と見えるかもしれないが、今、体力をつけることが、プロとして、これから出会う多くの困難を、楽しんで越えていく力になる。

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楽しんで超えていく「基礎体力」がないから、がんばらないといけないのだ。基礎体力をつけられるのは、学生のときと、社会に出てほんの3年ほどだ。

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若いときに、体を動かすことも、筋力をつけることもしていない人が、年を重ねて、いきなり激しいスポーツはできない。お菓子を作る技術を覚えるのも同じことだ。今、ガツガツと鍛えるとき。

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がんばれ!巨匠と呼ばれるその日までって「チューボーですよ!」で、言っていたよ。

2012年7月1日日曜日

パレット膳所ショップリニューアル

パレット創業のお店、膳所ショップをリニューアルした。3日間のイベントでは、オープン当時のレシピと価格で復刻ケーキを販売した。

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創業当時を思い出す。自分が美味しいと思う味わいで、お酒をたっぷり使っていた。この点は、今のお客様のニーズとは、違っていると思う。

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なんだか、ご機嫌なマネージャー

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みんな楽しんでいる顔をみるとうれしいが、この顔を見ているとちょっと心配になる。こんなスタッフですが、これからもよろしくお願いします。

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パレットスィーツクラス 苺とレモンのシブースト

アドバンスのスィーツクラスで、苺とレモンのシブーストを作った。

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プロの現場、そのままをやれば、見てる分には良いが、お客様にとっては、結構大変。シブーストは、そういう意味で作業が大変なのと、難易度が高い。

味わいは、その時々で変わるものと定義すると、様々な可能性のなかから最適を選択する能力を高めることが大切だと思っている。アドバンスクラスでは、難しいケーキを作れるようになったということより、自分の可能性を広げるきっかけになればと願っている。プロではないのだから、楽しむこと、そして、自分の可能性を感じる瞬間があれば良いと思っている。

お菓子作りに、「唯一の正解」があるように思っている人が多い。あえて言うなら、今の自分はこれが好みと言う程度のものだ。同じレシピで来年作っても、そのときの気持ちのありようで変わる。激しくせめぎあう味わいをイメージすれば、レモンを強くしたくなるか、メレンゲの分量を減らすかもしれない。。そんな自由なイメージに「唯一の正解」などない。

経営と同じ、確率を高めるために、これを選択するが、他にも方法がいっぱいある。それを踏まえて、愚直に、正確に同じ方法を続けていくと、ふっとひらめくものがある。人生も同じだ。

    2012年6月19日火曜日

    社内技術検定に思う

    この時期、1級技能検定に合格していない人全員を対象に、それぞれの課題に沿って社内技術検定を行う。入社何年目などと言う年功序列の線引きはない。わかりやすいラインをクリアするかしないかだけの話です。
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    クリアできなかった、それは努力が足らなかったのだと思う。クリアするまで、努力を続けるしか、道は開けない。プロってそんなもの。自分の足で歩いて、たどり着くしかない。

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    そして、思う。店が持つ「教育力」は、二つの要素が必要。

    一つは、こうした目指すものがわかりやすい、社員教育の仕組みを作ること。

    二つ目は、先輩後輩の人間的なつながりの強さ深さが、伝える量、質に影響する。それが、結果に影響すると言うことです。

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    社員が成長する店に、成長していきたい。それは、パレットで働くことが、「しわせな時間」へと連鎖して欲しいと思うからだ。ポイントは、学ぶ力を日々の生活習慣にまで落とすこと。

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    そんな思いをこめて行う、マジパンの試験。表情豊かに、その人柄が表現される。その表情に、こちらも笑顔になる。がんばる社員に感謝です。

    2012年6月17日日曜日

    卵を使わないケーキのケーキ教室

    パレットスィーツクラスで、お客様からの要望の多かった「卵を使わないショートケーキ」の、教室を行った。3回とも満席の人気メニューだった。

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    パレット「記念日ケーキ」のレギュラーメニューです。添加物も一切使わない、技術的に、難易度が高いものでもなく、当日、受講生の方の仕上がりも、ほぼ満足のいくものだった。受講生の皆さんの笑顔が、それを伝えてくれる。

    レシピが完成するまでは、試行錯誤、七転八倒だったが、でき上がると冷静だ。作るプロセスを楽しんでいるからだと思う。アイデアは、ある朝、突然「降りてきた」感じだった。つながるときって、そんなものなんだろう。

    また、来年の教室メニューに入れたいと思います。

    FaceBookで学ぶ

    教え子の学生たちとFBでつながることが多くなった。先日、カフェで働いている卒業生と上司とのやり取りで「あったまくるぅ」と、激怒文章を書いていた。

    内容は、「店長から新製品を考えてくれ。作ったのはいいけど、一向に出す気配がない。いつから出すんですか?今は、ちょっと忙しいから、見送ろうか。あったまくる。だったら、考えてくれなんて言うなよ」

    よくある話。この卒業生は、店長を見て仕事をしている。見なければいけないのは、お客様。そしてお客さまに提供する新製品。その提案した新製品が使えないだけの話。

    店長のあいまいな態度はよくない、多分、「これ使えないな」などと言って「辞めますわ」って切れられたら、たちまち明日からの営業に響く。ここは、穏便に=うやむやに、収めたいところだと思う。しかし、こうした態度も、お客様や店の利益を考えていない。結果は、何もプラスを生むことはない。問題の先送り、その場しのぎ、スタッフの思いを汲み取っていない。自分のことで精一杯なのかと思う。

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    普通によくあること、いっぱいいっぱいは誰もが似たようなもの。経験してきたから、その痛みまで感じる。仕事の目的「だれかに喜んでもらう、誰かの役に立つ」と、言う視点で、見直すと、自分の努力不足が見えてくる。認めてもらえないと上司に文句言ってるから、いつクビになってもいい扱いを受けるんだろう。努力が足らないと、愚直に自らを高める努力に、今は集中する時だと思う。誰もが、当たる壁だ。そして、今、自分にも言い聞かす。

    2012年5月29日火曜日

    藤原正彦先生の講演を聞く

    藤原正彦先生の話を聞く機会があった。脳を動かす言語は、母国語=日本語だ。国語が大事だと言う話。日本は資源のない国だから、脳みそで世界を圧倒しなければいけないのに、国語教育をおろそかにして、その力を落とし危機的状況に向かっている。

    美的感受性の優れている日本人は、虫の音を、音楽と感じる。世界に例を見ない感性だと。そうなんや・・・素直に、驚く。
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    環境問題でも、人間は自然の一部だと思って、自然にひざまずく心を持っている日本人。同じような気持ちで、ふるさとを懐かしむ心、郷土を思う心、そこに暮らす家族を思う心。惻隠と先生は話していた。弱者へ共感する心、涙、思いやりそして感謝。こうした心を育てていくことが、戦争の抑止力になるという。

    アメリカは、自由と平等な社会の実現を目指し、いまだにそれを実現できていない。改革と言って、この10年政治は、努力しているが、状況はちっともよくならない。改革には、それ以上のすさまじい力がいるのだと思う。改善と言う考え方で、今あるものを活かしながらっちょっとずつ良くしていくのが良い。共感を覚える。会社も改革と言ったら、誰もいなくなる。日々の改善が大切だと思う。改めて、多くを学ばさせていただいた。藤原先生に感謝です。

    社内技術検定始る

    今年の新人山本佳那子の、技術検定を行った。辻技術研究所を出てきただけのことはあって、練習も含めて、比重にずれがなかった。安定している。なんだか、たくましいやつだ。
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    5月から7月までの3ヶ月間に集中して、技術検定を行う。パスしなければ、厨房に入れない。要するに、お菓子作りをさせない。シンプルなルールだ。その人がかわいそうとかそんなレベルの話ではない、プロとして当然の努力を求めるだけだ。パスしなければ、努力が足らないだけのことだ。

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    コンテストに出場するというのが、最も効率よく技術力、精神力、体力を向上させ能力を引き出すといわれている。否定はしない。しかし、すべての人に使える社員教育の方法論ではないと思っている。

    だから、パレットでは、最低基準を設けて、段階的にクリア^していく課題設定、本人もわかる社員教育が大切と言う考えにいたった。結果、3年以上の社員はすべて国家試験である菓子技能士検定に合格している。成長を先輩後輩が一緒に楽しむ、お菓子の技術を習得するのは、つらく、苦しいことではない。学ぶこと=身につく=成長を感じるのは、楽しいこと、それを教えたい。

    2012年5月6日日曜日

    晟吉くんが来た。

    クリスマスに大きなおなかを抱えて、ぎりぎりまで働いてくれたスタッフが、1月に生まれた晟吉〔せいきち〕くんを連れて「初JRです」と、遊びに来た。
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    晟吉くんは、目が合うと笑う。その笑顔をみながら、癒されるのと、今、自分たちの世代が、次の人たちのために責任を果たすときだと思う。

    原発全否定では話が前に進まないし、誰かを批判していても、何も変わらない。ましてや、政治の駆け引きでの原発撤廃発言には、いい加減にしてよといいたくなる。なくても良いものなら、ないほうが良いに決まっている。0か100で物事考えても、答えは導けないと思う。

    晟吉くんたちが、大きくなったときに「ありがとう」と、言ってもらえる日本になるためには、今何を大切にして、何を優先すべきか?そんなに難しいことではないような気がする。一人ひとりが、当たり前のことをちゃんとすれば良いのだ。

    パレットフィロソフィーができた。

    法人化して25年の節目に、フィロソフィーをまとめた。全スタッフが、日々の仕事で直面する様々な場面での、判断軸としての「正しい考え方」です。

    「こんなに混沌とした世の中で、何を持って、何が正しいと、いえるのだ」と、突っ込まれそうだが、簡単です。誰かが喜ぶこと、幸せになることを、優先する。仕事って、誰かの役に立つこと。働くって、一緒に働く周りの人を楽にすること。とてもシンプルなこと。

    労働時間8時間・・・労働していない人が言うと何か違う。お客様を不快にさせ、店の信用を落とし、一緒に働く仲間に迷惑をかける。それは労働していないと思う。仕事をしていない、働いていないと思う。

    ネガティブな話をすると、わかりやすいが気分がよくない。それより、前向きで、楽しくなる話で、「わかる」ほうがいい。そんな思いを持ってまとめた「パレットフィロソフィー」社員と一緒に、自らの意識に浸透させ、体の一部になるまで吸収していきたいと思う。
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    そうした思いの始まりは、22年前に出合った一冊の本「心を高める、経営を伸ばす」尊敬する稲盛和夫塾長の本です。出会えてよかった。パレットフィロソフィーの原稿をまとめながら、感謝の一念でした。
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    2012年1月22日日曜日

    バレンタインケーキ教室

    大津ガスサービスセンターでの、バレンタインケーキ教室メニューの試作打ち合わせ

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    チョコレート・ハート型というキーワードに、誰にでも作りやすい、美味しい・・・などなど、お菓子教室の条件は厳しい。誰にでも簡単に、ってあるわけないやん・・とは、言えない。普段お菓子を作らない人は、何に戸惑い、何に不安を持つのか?その辺を、解消すると、お菓子作りに集中できるはずだ。

    要するに、教えてもらったことを、再現する確率を高めること。それを具体的に、伝える。具体的は、数値化(時間、回数、温度などなど)教室のときは、わかった気になるもの、実際わかっていると思う。しかし、誰でもがそうであるように、時間の経過で、記憶は薄れる。だから、再現するときに、数字が必要なのです。数字は考えなくていいからです。

    数字への置き換え=数値化には、多少の幅(許容の幅)も必要だ。相手は、自然のものだから、生きているものだからです。だから、その時々の湿度や温度などの季節性も関係する。
    この点が、多くの人が「もの」としてとらえ、お菓子作りのときに、目の前におこる物の変性に対応できないのかと思う。「もの」は、変化しないという自分勝手な思い込みがあるからだと思う。

    お菓子作りは、素材への思いやり、食べる人への思いやりで、つながっていく。素材が変性しつながっていくから、お菓子は多様な味わいを持つ。だから、楽しいんだと思う。2/14の教室も、楽しんでいただきたいと思うし、私自身も楽しみたい。

    2012年1月7日土曜日

    食べログやらせで思う

    食べログに、好意的な文章を書きますという営業は、一年ほど前から何件か来ていた。ひどいなと思っていた。今回の報道で、表面化したが、問題の本質は業者だけの話ではないと思う。

    伊集院静さんが、「大人の流儀」の本の中で、知人友人につれていただいた店、自分から、ふっと入ったお店にしか行かない。気に入ればまた行く。どこの誰かわからない人に勧められた店に、行くことはない。、と、言うようなことが書かれてありました。とても素敵だと思った。自分で食べて、判断している。

    食べログのシステムが悪い、そんなやらせの業者が悪いって言うのは表面的な話で、ありえるし、今後も続くと思う。食で大切なのは、リアルな世界で、自分の五感で感じ、判断できること。バーチャルな世界の情報に判断をゆだねるのではなく、情報を判断するのは、自分だということであれば、その書き込みがでたらめでも、いいんじゃないかと思う。むしろ、半分でたらめ程度に思っていてちょうどなのではないかと思う。

    美味しさはいろいろだし、見た目がイヤといって食べない人は、山盛りいる。でも、そういう人を見ていて、こんなに美味しいものを食べないって言うのは、ある意味、「人生の幸せなひと時」を自ら放棄しているんじゃないかと思ったりもする。

    美味しいものを食べたいという欲はあるが、美味しく食べるのは、健康な体も含め、先入観に支配されない自分の努力だと思う。ちなみに、私は、口に入れてから考えるタイプなので、びっくりするくらいひどいものを食べたことは数知れず。それでも自分の五感で食を感じたいと思う。